こんにちは!トリ女(日英中トリリンガル女子)のマミです(現在妊娠10か月&産休中)。
本記事は「アラサー通訳者の妊娠ログ」番外編で、切迫早産になった場合の傷病手当の申請~受給までをお伝えします。
仕事しながら順調に妊娠生活を送っていたトリ女。
が、妊娠32週に突然切迫早産になり、産休までの約2週間、仕事をお休みすることに。
有休もあまり残っていないため、休暇中は傷病手当を申請して生活しました。
本記事では、傷病手当の受給条件、受給できる妊娠トラブル、申請から受給までの流れをお伝えします。
本ブログが読者の皆さまにとって有益な情報になれれば幸いです。
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Contents
傷病手当1:受給条件
傷病手当の受給者は、下記2条件を満たしている必要がある。
- 健康保険に加入していること
- 該当4状況に当てはまること
まず「1.健康保険に加入していること」について。
具体的に言えば、勤め先の健康保険加入している、正社員、契約社員、※派遣社員、パートが対象。
※派遣社員は勤め先ではなく、派遣元の健康保険に加入していること。
健康保険加入者本人のみ対象のため、その扶養家族(例えば、正社員の夫の扶養内で働くパートの妻)は受給対象にならない。
また、国民健康保険加入者である自営業者やフリーランスなどは受給対象にならない。
つぎに「2. 該当4状況に当てはまること」について。
全国健康保険協会は、傷病手当受給要件として下記4条件定めている。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
以下に補足情報お伝えする。
まず「1. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること」について。
業務内の事由による病気やケガは、労災保険の給付対象のため、傷病手当支給対象外。
つぎに「3. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと」について。
傷病手当は休職期間の4日目以降に対して支給されるため、その前に3日連続の待期期間が必要になる。
以下は、3日連続の待機期間の考え方(出典:全国健康保険協会)。
待期期間は、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含み、給与の支払い有無は関係なし。
最後に「4. 休業した期間について給与の支払いがないこと」について。
傷病手当は、病気やケガ等による休職期間中の生活保障を目的とした給付金のため、給与や他手当が支払われる期間は傷病手当受給期間対象外となる。
したがって、産前休暇(出産手当金の対象期間)と傷病手当対象期間が重なった場合、該当期間については傷病手当を受給できないが、傷病手当が出産手当金より高額の場合、その差額は支給される。
傷病手当2:受給可能な妊娠トラブル
次に、傷病手当給付対象となる、主な妊娠トラブルを以下に3つご紹介する。
- 妊娠悪阻
- 切迫早産(妊娠22週以降)
- 妊娠高血圧症候群(重症)
これ以外の妊娠トラブルについては、下記母性健康管理指導事項連絡カード(妊婦専用の診断書)の「標準措置」欄が「休業(自宅療養又は入院加療)」と記載ある症状が該当すると思われる。
ちなみにこの母性健康管理指導事項連絡カード、傷病手当申請には不要だが、勤め先で傷病休暇(病気やケガ等による休暇)取得に必要になる。
通常の診断書と同等の書類のため、発行手数料がかかり、トリ女の場合※3,000円支払った。
※診断書の料金は全国一律でないため、事前に医療機関に問い合わせるのも一案。
1点ご注意いただきたいのは、勤め先に母性健康管理指導事項連絡カードを提出する場合、別途診断書を用意する必要ない点。
特に男性多い職場では、この連絡カードを知らない担当者がおり、診断書を再度求められることがある(トリ女の場合もそうだった)。
その場合、この連絡カードは通常の診断書と同等の書類のため、その必要ない旨伝えていただきたい。
傷病手当3:申請~受給までの流れ
まず、トリ女の事例に類似する、以下の傷病手当取得カレンダーを見ていただきたい。
つまり、傷病休暇開始日(2/4)から終了日(2/19)までの16日間のうち、待機日3日間(2/4~2/6)、有休取得日(2/12)、出勤日(2/17)を除いた、計11日間が傷病手当受給対象日となる。
土日、祝日等の公休日も傷病手当受給対象である点、ご留意頂きたい。
それでは以下に、申請から受給までの流れをお伝えする。
1.必要の書類入手&記入
全国健康保険協会のHPから申請書様式を入手し(計4枚)、以下「被保険者記入用」の2枚に必要事項記入する。
2枚目については、トリ女の場合、以下のように記載した。
- 申請内容
1.傷病名:切迫早産
3.該当の傷病は病気(疾病)ですか、ケガ(負傷)ですか:病気(子宮頚管長が短い)
4.療養のため休んだ期間(申請期間):2020年2月4日~19日まで、計16日
2.病院に記入依頼&勤め先に提出
※傷病休暇終了後、以下申請書の4枚目(「療養担当者記入用」欄)を通院病院に記入依頼する。
※傷病手当は、実際に傷病休暇取得した期間が給付対象のため、傷病休暇終了前に記入してもらうことはできない。
トリ女の場合、記入依頼から受取まで通常1週間かかると言われたが、病院の協力もあって、傷病休暇終了4日後に無事受領できた。
ちなみに本書類の記入は保険適用対象のため、発行手数料は300円だった。
そのあとは、事前に記入した「被保険者記入用」×2枚、記入依頼した「療養担当者記入用」×1枚、以下「事業主記入用」×1枚の計4枚を勤め先に提出するのみ。
勤め先は「事業主記入用」欄に記入後、管轄の協会けんぽ支部に申請書を送付する。
3.支給決定通知書受領
審査を経て傷病手当の支給が決定すると、被保険者(健康保険加入者)は「支給決定通知書」を受領し、傷病手当金額が分かる。
受領タイミングは、勤め先の給与確定日などによるので一概に言えないが、トリ女の場合は申請書提出から約2週間後に受領した。
下記はトリ女が受領した支給決定通知書。
赤枠部分を補足説明すると、支給期間は13日間(傷病休暇16日ー待期期間3日=13日)だが、有休取得(1日)と出勤日(1日)がマイナスされて、支給対象日は11日間となっている。
傷病手当金の計算方法は、傷病手当金=(標準報酬日額)×(3分の2)×(支給対象日)。
標準報酬日額とは、大まかに言うと月給を日給に換算した額で、月給が27万円の場合、日給は9,000円(=27万円÷30日)、支給対象日が10日だったら、傷病手当金は6万円(=9,000円×3分の2×10日)となる。
標準報酬月額および日額の正確な計算方法を知りたい方はこちらを参照いただきたい。
4.傷病手当受領
傷病手当は、支給決定通知書に記載ある支払日に受領する(指定口座に振込まれる)。
トリ女の場合、申請書提出から約2週間後、支給決定通知書を受領する前に振込みがあった。
おわりに
これで「切迫早産で長期休職!傷病手当の申請~受給まで|アラサー通訳者の妊娠ログ(番外編)」はおしまいです。
妊婦生活では、予想外の妊娠トラブルに突然直面します。
そんな時でも経済的にサポートしてくれるのが傷病手当。
万が一の場合は給付を受けて、安心した妊婦生活をお送りください。
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