こんにちは!トリ女のマミです。
今回は「HSK6級・中検準1級が、センター試験(中国語)解いてみた①」の続編で、
これから数回に分けてセンター中国語の問題分析をしたいと思います。
はじめに
中国留学2年、HSK6級・中検準1級のトリ女が、
2018年度(2019年1月実施)のセンター中国語を受験したところ、
200点中106点とのまさかの惨敗。
惨敗原因も含め、
これから数回に分けてセンター中国語の問題分析をしたいと思います。
センター中国語の特徴
センター中国語は下記問題で構成されています。
- 第1問(30点):発音問題
- 第2問(36点):ピンイン問題①、語彙問題
- 第3問(32点):文法問題、ピンイン問題①、ピンイン問題②
- 第4問(32点):読解問題①、会話問題①、会話問題②
- 第5問(32点):読解問題②
- 第6問(38点):読解問題③
特に発音問題とピンイン問題は、
HSKと中検には問われないセンター特有の問題です。
今回はトリ女が最も失点した第1問(発音問題)を、
問題例とともに解説します。
第1問(30点):発音問題
第1問の発音問題はA~Dの小問から構成されています。
問題数と点数配分は下記のようになっています(合計30点)。
- A 2問×3点 (6点)
- B 2問×3点 (6点)
- C 3問×3点 (9点)
- D 3問×3点 (9点)
各小問の問題例を下記に掲載するとともに、トリ女の解説を加えました。
出典は2018年度のセンター中国語(2019年1月実施)。
A 見出し語の下線部と声母(例:jiangの場合、jの部分を指す)が同じものはa~dのうちにいくるあるか。
トリ女解説
「判(pan)」の声母は「p」なので、「p」から始まる発音を持つ単語を探します。
① 玻 (bo)② 傍(bang) ③ 扮 (ban)④ 碰(peng)
上記より、声母が「p」なのは④ 碰(peng)のみのため、答えは①です。
B 見出し語の下線部と韻母(例:jiangの場合、iangの部分を指す)が同じものはa~dのうちにいくるあるか。
トリ女解説
「筷(kuai)」の韻母は「uai」なので「uai」から始まる発音を持つ単語を探します。
① 坏 (huai)② 采 (cai)③ 怪 (guai)④ 快(kuai)
上記より、声母が「uai」なのは①、③、④の3つのため、答えは③です。
C 見出し語と声調の組み合わせが同じものはa~dのうちにいくるあるか。
トリ女解説
「部长 (bù zhǎng)」は第四声調と第三声調(便宜上「4-3」と記載)の組み合わせなので、「4-3」の単語を探します。
① 进口(jìn kǒu)「4-3」 ② 勇敢(yǒng gǎn)「3-3または2-3」
③ 禁止 (jìn zhǐ)「4-3」 ④ 布置(bù zhì)「4-4」
上記より、声調の組み合わせが「4-3」なのは①と③の2つのため、答えは②です。
D a~dのペアのうち、同じ発音の漢字(声母・韻母・声調のすべてが同じである漢字)を含むものはいくつあるか。
トリ女解説
① 开辟(kāi pì)ー 隔壁(gé bì)
:声母・韻母・声調が同じ漢字なし
② 印象(yìn xiàng)ー 响应(xiǎng yīng)
:「象」と「响」の声母・韻母同じ(xiang)も声調が異なる
③ 取得(qǔ dé)ー 兴趣(xìng qù)
:「取」と「趣」の声母・韻母同じ(qu)も声調が異なる
④ 纪念(jì niàn)ー 机械 (jī xiè)
:「纪」と「机」の声母・韻母同じ(ji)も声調が異なる
上記より、同じ発音の漢字を含むものはないため、答えは⑤です。
皆さま、発音問題いかがでしたでしょうか。
中国語勉強歴ゼロで北京留学し、
発音記号気にせず音から中国語を学んだトリ女にとって、
センターの発音問題はかなり難しいです(10問中3問しか正解できず)。
単語はほとんど知ってるんですけどね。。。
おわりに
第1問で高得点狙うためには、センター英語同様、
単語を暗記するときに発音も覚える必要があります。
が、そうアドバイスするトリ女の気持ちは非常に複雑です。
この勉強法だとスピーキング力向上に弊害が出る可能性があるからです。
トリ女の経験則では、文法や発音の間違いを気にせずたくさん話す人のほうが、
スピーキング力の伸びは速いです。
単語の意味を暗記するたびに、
発音(発音記号)もあわせて覚えようとする真面目な人は、
下記のような負のサイクルに陥る可能性があります。
外国語で会話するときに、
正確な発音を求めすぎてスピーキングが遅くなる
→ 自分はスピーキング力がないと自信をなくす
→ 外国語で会話する機会を避ける
→ 継続的なスピーキング力(リスニング力)向上が難しくなる
中学で英語を初めて勉強し、受験のために真面目に英語を勉強していた、
典型的日本の英語教育を受けたトリ女がそうでした。
なので、たとえば単語10個中4~5個発音も覚えるなどして、
単語すべての発音を覚える、単語すべての発音を覚えない、
といった極端に走らずある程度発音もあわせて覚える、
という程度に、気楽に、バランスよく、こつこつ勉強していく必要があります。
ちなみにトリ女は30点満点中9点でした。
2年間の中国経験があっても、発音問題あまり解けませんでした。
次回は第2問を分析&解説していきます。
中国語選択の皆さま、頑張ってください!
記事更新のはげみになりますので、
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次回記事はこちら。