こんにちは!トリ女のマミです。
今日は「HSK6級・中検準1級が、センター試験(中国語)解いてみた⑥」の続編&最終回(読者のみなさま、ありがとうございます)で、センター試験(中国語)の第6問(長文読解)を分析&解説していきます。
前回の記事はこちら。
はじめに
センター中国語は下記問題で構成されています。
- 第1問(30点):発音問題
- 第2問(36点):ピンイン問題①、語彙問題
- 第3問(32点):文法問題、ピンイン問題①、ピンイン問題②
- 第4問(32点):読解問題①、会話問題①、会話問題②
- 第5問(32点):読解問題②
- 第6問(38点):読解問題③ ※今回ここ
正答率50%以下の第5問に続き、トリ女の第6問長文読解の正答率は約35%(38点中14点)と、長文問題第4問~第6問中一番低い正答率になってます。
どこが難しいのか、間違えやすいのか、第6問をさっそくみていきましょう。
センター中国語第6問
第6問長文読解は小問7問で構成され、配点は38点です。
2018年度試験第6問の一部をといてみましょう(小問7問中4問解説します)。
問1(ア)~(エ)に入れる語の組み合わせとして最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
トリ女解説
適切な接続詞を入れる問題。
日本語訳:緑は「生命」を表し、春用コートの色でもある。(ア)、緑色は様々な文化の中で、生命、春、青春、平和、希望を象徴している。平和と希望の象徴としての緑は「聖書」をもとにしている。「聖書」には、ノアが方舟で大洪水を逃れたのち、(イ)洪水がおさまったか知る、鳩を放ったとの記載がある。戻ってきた鳩がに緑のオリーブの枝がついているのを見てすぐ、ノアは洪水がおさまり、帰れることを知った。(ウ)鳩と緑のオリーブの枝を平和、希望そして平安の象徴と考えるようになった。
(ア)には順接の接続詞が入るので、②显然 (明らかに)と④原来(もともと)は正解からはずれる。
(イ)には「~するため」という意味の「为了」しか入らないので、正解は③か⑤にしぼられる。
(ウ)には「その後」という意味の接続詞が入り、「后来」、「以后」ともに入るので、この時点で③と⑤のどちらが正解とは判断できない。
日本語訳:中国の環境保護問題は依然として顕著である。各新聞、雑誌にも「緑」の記載があり、環境保護という側面において、中国人のあらゆる努力が反映されている。(エ)、私たちは「緑」がただの概念に終わらないよう、本当に「緑色」の平和な世界を作り上げなければならない。
(エ)には逆説の接続詞が入るため、正解は③に決まる。
問2 下線部48の理由として最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
トリ女解説
「平和と希望の象徴である緑」の理由を回答する。
「戻ってきた鳩がに緑のオリーブの枝がついているのを見てすぐ、ノアは洪水がおさまり、帰れることを知った。それ以降、鳩と緑のオリーブの枝を平和、希望そして平安の象徴と考えるようになった。」
上記日本語訳にも記載ある通り、洪水が引いたことを知らせる鳩に緑のオリーブの枝がついていたから、なので正解は④。
問4 50に入れるのに最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
トリ女解説
日本語:緑、生態系バランス、環境保護が関連付けられるようになったのは、20世紀以降のことである。世界人口の絶え間ない増加と資源の浪費が徐々に深刻になり、自然環境が大きく破壊された。絶え間ない環境悪化により(50)。国際社会は幾多の環境保護組織を作り、生態系バランスを保全し、人類の家を守ろうと人々に訴えかけた。
① 多くの人が環境保護を始めた
② 人々は緑が象徴する意味を再度考え始めた
③ より多くの人が自然保護の緊急性を意識した
④ より多くの人が環境保護と緑の関係を意識した
⑤ 人々は大洪水がまた起こるのではと危惧し始めた
迷うのは①か③だが、(50)の後に「多くの環境保護組織が生態系バランスの保全を訴えかけた」とあることから、①多くの人が環境保護を始めた、とまでは言えないのでは、というやや微妙な根拠から正解は③。
問5 (A)・(B)に入れる語句の組み合わせとして最も適当なものを、、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
トリ女解説
日本語:緑は世界共通の環境保護を表す色になった。このようにして、単語「緑」は新しい象徴的意味を獲得し、(A)という意味や、(B)という意味も持つようになった。
「緑」の新しい意味とは、環境保護に関係する意味のため、正解は⑤。
③「世界和平」や④「充满希望」は、もともと「緑」が象徴していた意味なので正解からはずれる。
おわりに
センター中国語・第6問(長文読解)いかがでしたか?
これでセンター中国語の分析&一部解説はおしまいです。
センター中国語を解説した本を探してみましたが、トリ女が見つけた限りは下記白帝社編集部編の『中国語大学入試センター試験対策問題集 平成23・24・25年度版』くらいで、かつ2019年6月現在amazonではお取り扱いできませんとなっていました。
今回のシリーズでは、2018年度センター中国語の一部問題を例に、センター中国語を分析&一部解説しました。
が、来年度以降は各年度のセンター中国語をすべて解説していくのも一案かなと思っています。
下記記事にも書いた通り、
2018年度のセンター中国語受験者は約500名と、受験者50万人越えの英語に比較できないくらい少ないですが、何らかのポジティブな理由で、人生を中国語で切り開きたいという強い個性と意思を持った方が一人でもいるなら、トリ女は応援したいです。
個性バンザイ!
それと同時に、中国語堪能な優秀な日本人が輩出されるきっかけをつくることで(中国で活躍する日本人を輩出するきっかけをつくることで)、トリ女の人生にとってかけがえのない、有形(夫)・無形(とりあえずやってみる精神)の宝物をくれた中国に恩返しできればと思います。
あと、センター中国語解説してて、トリ女自身も結構勉強になって、とても面白かった、ということも大いにあるんですけどね笑
全7回の「HSK6級・中検準1級が、センター試験(中国語)解いてみた」シリーズお読みいただき、ありがとうございました!
記事更新のはげみになりますので、
トリ女のTwitterをフォローしてもらえると嬉しいです。