こんにちは!トリ女(日英中トリリンガル女子)のマミです。
本記事「中国語力ゼロで中国留学してみた③」は、本編&番外編の全5記事で構成される「中国語力ゼロで中国留学してみた」シリーズの第3回目です。
私ことトリ女がなぜ20代最後に仕事をやめて中国留学したのか、中国留学2年間でHSK6級&中検準1級を取得した勉強方法、中国留学生活を中心にこれから5回に分けてお伝えします。
仕事やめて留学する社会人にとって、中国留学は時間的&費用的に大きな投資になります。
トリ女の記事が、留学を検討されている読者の皆さまに有益な情報になれれば幸いです。
【2020年2月追記】記事紹介
本編&番外編含めて全5記事ある「中国語力ゼロで中国留学してみた」シリーズ。
興味ある記事だけ読みたい読者のために、以下で全5記事簡単に紹介する。
- 中国留学のきっかけ&語学学校選びについては【2020年1月更新】中国留学@北京・清華大学1年目|中国語力ゼロで中国留学してみた②
- 清華大学・語学留学1年目(留学生生活&HSK6級取得)については【2020年1月更新】中国留学@北京・清華大学1年目|中国語力ゼロで中国留学してみた②
- 清華大学・語学留学2年目(中国系企業でのインターン&中検準1級取得)+留学2年間のまとめについては、本記事で読み進めていただきたい。
- 帰国後のキャリアについては【2020年2月更新】北京・清華大学留学後のキャリア|中国語力ゼロで中国留学してみた④
- (番外編)留学中に中国語力の伸びをスピードアップさせる方法については【2020年3月更新】留学中に中国語力の伸びをスピードアップさせる方法|中国語力ゼロで中国留学してみた(番外編)
はじめに
東京外大英米科卒業後、英語講師や翻訳業務に従事していた。
組織に依存せず&一定収入得られる通訳者に憧れ、平日は通訳学校に通い、土日は語学勉強に費やす日々。
一見、真面目でモチベーション高い社会人だったが、内心英語まみれの生活に大変疲れていた。
そんな矢先に当時の会社でハラスメントに巻き込まれ、職場にいづらくなってしまったのである。
転職するスキル&経験もない、職場に居場所もない、20代後半のトリ女。
突然人生詰んでしまった。
そんなトリ女の救世主として現れたのが義父だった。
人生もう1度ゆっくり考えてごらん、と中国留学の機会をくれたのである。
「中国語力ゼロで中国留学してみた」第3回目となる今回は、留学2年目直後の2015年秋~帰国する2016年夏までの北京留学@清華大学、中国留学2年間のまとめ、留学後就職を視野に入れた中国留学の注意点を以下にお伝えする。
清華大学生活2年目
北京留学@清華大学1年目終了時点のトリ女ステータスは下記。
- 留学目標のHSK6級を半年で合格したものの、中国語ネイティブの話がほとんど分かるようになったとか、自分の言いたいことがスラスラ言えるようになったことはなく、スピーキング力&リスニング力向上が継続的な課題
- 就職を念頭に、留学2年目は資格(HSK6級)以外のアピールポイント捻出が必要。
そして上記を満たすべく下記手段を実施。
- 留学1年目に引き続き校外の塾に通う、中国人大学生の日本語教師を継続する、International Chinese Language Teacher(中国語教師資格)取得のために週末別大学に通う、など中国人ネイティブとの交流機会を意識的に増やす
- 中国企業2社でインターンする
特に第4学期(帰国前の6か月間)はインターンが忙しくなり、清華大学の授業は、成績がもらえる最低限の出席日数でしか参加できなかったが、幸い講師からの理解もあり、特に問題なかった。
ちなみに、中国語レベル中級(HSK6級合格以上)~上級の読者を対象に、留学中の語学力向上スピードをさらに加速させる方法を下記記事でお伝えしている。
【2020年3月更新】留学中に中国語力の伸びをスピードアップさせる方法|中国語力ゼロで中国留学してみた(番外編)
中国企業でインターンする方法や、トリ女以外の日本人留学生(主に社会人)が実施していた方法をご紹介しているので、興味ある方は是非ご参照いただきたい。
中国語力(留学2年目)
北京留学@清華大学2年目で取得した資格は下記3つ。
- HSKK高級合格(HSKのスピーキング版の1番難易度高いレベル)
- 中国語検定準1級合格
- International Chinese Language Teacher資格取得
ちなみに、要求される中国語力が1番高いのはInternational Chinese Language Teacher資格である。
この資格は中国語版日本語教師資格のようなもので、中国語ネイティブが非ネイティブに中国語を教える資格のため、中国語史(中国語の歴史)や第2言語習得など授業すべてが、中国語ネイティブ講師による、中国語ネイティブ生徒のための授業である。
もちろんトリ女は唯一の外国人。
とは言いつつも、難解なテキストは読んで理解できるし(漢字バンザイ!)、言語学の基礎は大学で多少学んだし(東京外大、お世話になりました!)、トリ女自身も一外国語学習者として語学学習に格闘してきたし・・・ということで、専門用語満載の内容だったが、授業の7割程度は理解できた。
ちなみに、トリ女が唯一の外国人だった中国企業2社でのインターンも、業務内容が翻訳(英日&中日)や日本語教師という、ある程度の経験&知識があった分野だったため、「中国語がさっぱりで、コミュニケーションまったく取れない」という事態にはほとんど遭遇せず。
万が一聞き取れなくても繰り返し言ってもらえるので、ほどよい緊張感の中中国語力アップさせながらお金が貰えるという絶好の機会だった。
ということで、資格以外のアピールポイントとして経験ある分野なら実務もこなせる中国語力を留学2年目で習得した。
中国留学2年間まとめ
中国留学の目的が中国語習得(HSK6級合格)と自身のキャリア再考だったトリ女。
留学前から一定の英語力があった(TOEIC970点、英検1級)ため、て留学後は香港やシンガポール、上海などの海外勤務(現地採用)も視野に入れいた。
本章では、当初の留学目的を達成したかの確認含めて、中国留学2年間をまとめる。
2年間の中国留学で得たものは、大きく3つ。
- 中国語力:HSK6級、HSKK(HSKのスピーキング)高級、中検準1級、International Chinese Language Teacher(中国語教師資格) ※難易度順(難易度低→高)
- その他資格:日本語教育能力検定(資格取得は日本帰国後だが、留学中に勉強していた)
- その他(資格以外):夫、海外経験、チャレンジ精神
まず「1. 中国語力」について。
留学前の目標設定「HSK6級合格」が低すぎたというのが大きな反省点。
語学勉強に拒絶反応ない日本人なら、中国語力ゼロで留学して6か月~1年で取得できる資格だった。
中国語習得をメイン目標に留学するなら、日本人が苦手なスピーキング資格・HSKK高級(HSKのスピーキングテストで、難易度1番高いもの)か中検準1級取得を目指すのがおススメである。
ある程度のスピーキング力問われるHSKK高級、簡単な通訳・翻訳力を求められる中検準1級に合格できる中国語力なら、トリ女の経験上、得意分野なら中国語で仕事をこなせる(即戦力になる)ため、就職活動でアピールできる。
中国語の基礎を日本で固め、かつ中国留学に2年間かけられるのであれば、留学前にHSK6級取得しておき、留学1年目にHSKK高級、2年目に中検準1級取得が理想的。
次に「2. その他資格:日本語教育能力検定」について。
日本語教育能力検定とは、外国人に日本語を教える日本語教師を目指す人が受験する民間資格である。
本資格を取得した動機は、キャリア形成ではなく自己研鑽&趣味に近い。
2年間中1.5年間、アマチュア日本語教師として中国人生徒に有償で日本語を教えていた。
生徒は会社経営夫妻から、音大生、ハーバード大生など、様々なバックグラウンドの持ち主で、皆日本語習得に熱心。
今後もこういう機会があるかもしれないと、留学中に勉強&帰国後受験して合格した。
ちなみに2020年2月現在、日本語教師の資格を活かした機会はない。
理由はシンプルで、時給が安いから。
中国では英語 or 中国語がある程度話せる日本人ネイティブの需要が高いのに対して、日本市場での日本人教師はやや供給過多。
したがって、アマチュア日本語教師していた留学時代の最高時給約4,000円に対して、日本での日本語教師は時給1,000円台の求人が多く、母国語を外国人に教えるというやりがいを考慮に入れても魅力的に感じないのである。
最後に「3. その他(資格以外):夫、海外経験、チャレンジ精神」について。
2020年2月現在、トリ女は中国語をほぼ使用しない駆け出し日英通訳者をしている。
英語に+αで中国語を使用するチャンスをうかがいつつも、ピッタリな仕事を見つけられていないのが現状である。
そんな現状では、その他(資格以外)で得られたものの方が、トリ女の人生を圧倒的に豊かにしている。
夫との結婚生活は楽しく、2020年の今年に第1子誕生予定。
「海外経験必須」と記載ある求人に応募できるようになった。
英語力、中国語力、キャリア等なにもかも中途半端だがとりあえず情報発信してみよう!と本ブログを始めたのも、とりあえず何でもやってみよう!という中国で培ったチャレンジ精神のおかげである。
冒頭でもお伝えしたが、留学後は香港やシンガポール、上海などの海外勤務(現地採用)を視野に入れいた。
トリ女は中国で夫と出会い、夫と日本帰国か、遠距離恋愛&トリ女海外勤務か、の2択から前者を選んだ。
後悔はまったくしていない。
が、帰国後中国語メインの仕事をできてないので、語学習得をメイン目的とした中国留学に対する投資のリターンが(現状)ゼロである点、読者にお伝えしなければならない。
したがって、リターンを確実に得るためには(中国語を使用した仕事を得るには)、留学後すぐ帰国せず、中国で実務経験を積むことをおススメする。
日本就職を視野に入れた中国留学の留意点
特にトリ女のように仕事辞めて留学する社会人の大半は、留学後就職活動することになると思う。
その場合自身の中国語力で何ができるのかを把握&他者に説明できる具体的な経験が必要である点、ご留意頂きたい。
2020年2月現在の労働市場において、英語以外の言語と比べて、中国語の需要が高くなっているものの、中国語資格(HSKや中検)の認知度はさほど高くなく、資格のみをアピールポイントに就職活動するのはややリスクが高いのである。
たとえば、日本人留学生なら6か月~1年で取得できるHSK6級を「HSKの1番高い資格持ってるから、中国語もうペラペラだよね」と過大評価する企業(面接官)や、一定レベルの通訳スキルを求められる超難関の中検1級を単に「中国語が得意な人が持ってる資格」と過小評価して、下記Twitterに記載あるような、資格に見合わない労働条件を提示する企業もある。
https://twitter.com/mike_wo/status/1139126503570984961?s=20
また「HSKや中検は分からないから、中国語で何ができるのか(してきたのか)教えてほしい」とダイレクトに聞かれるケースもある。
したがって、繰り返しになるが、就職を視野に入れた留学の場合(特に社会人経験者)、語学を使用した経験がより重要になるので、必要資格をなるべく早く取り、残った時間で実践経験を最大限積むことをおススメする。
以上帰国後の就職活動と2年間の留学生活を振り返ると、中国留学を検討している読者(主に社会人)に下記スケジュールを提案したい。
- 留学1年目:中国語猛勉強(目標資格はHSKK高級、余裕あれば中検準1級)
- 留学2年目:上海など主要都市でインターン
中国語力ゼロで留学したトリ女が中検準1級合格したのは、留学から1年6か月後。
それを留学1年目で合格するには、留学前にHSK6級取得している計算になる(留学から6か月後にHSK6級合格した)。
したがって、HSK6級レベルに中国語を向上させてから2年間の留学&インターンに臨むのが、就職を視野に入れた中国留学を最大限に活かせるスケジュールだと考える。
ちなみに、トリ女がインターンした2016年中国で働くには2年以上の就労経験が必要だった。
インターンがこのルールに当てはまるのかグレーではあるが、人も企業も多い中国ではとりあえずなんとかなる。
そんな寛容な(大雑把な?)トコロが中国の魅力なのだ。
おわりに
今回で「中国語力ゼロで中国留学してみた」シリーズの第3回目はおしまいです。
最後になりますが、本を1冊ご紹介。
北京でMBA留学する日本人に会う機会が多々ありました。
王道の欧米ではなく、アジアでのMBA取得を決意した方の個性的な生き方&考え方が紹介されています。
語学習得目的で中国留学する人との共通点もあると思いますので、興味持たれた方は是非読んでみてください。
記事更新のはげみになりますので、
トリ女のTwitterをフォローしてもらえると嬉しいです。
「中国語力ゼロで中国留学してみた」シリーズの他記事にご興味ある方は、下記をご参照ください。
- 中国留学のきっかけ&語学学校選びについては【2020年1月更新】中国留学@北京・清華大学1年目|中国語力ゼロで中国留学してみた②
- 清華大学・語学留学1年目(留学生生活&HSK6級取得)については【2020年1月更新】中国留学@北京・清華大学1年目|中国語力ゼロで中国留学してみた②
- 清華大学・語学留学2年目(中国系企業でのインターン&中検準1級取得)+留学2年間のまとめについては、本記事でご紹介した。
- 帰国後のキャリアについては【2020年2月更新】北京・清華大学留学後のキャリア|中国語力ゼロで中国留学してみた④
- (番外編)留学中に中国語力の伸びをスピードアップさせる方法については【2020年3月更新】留学中に中国語力の伸びをスピードアップさせる方法|中国語力ゼロで中国留学してみた(番外編)